こんにちは、村上です。
Googleの生成AIサービス「Gemini」は、アカウントの種別(個人かGoogle Workspaceか)によって、会話履歴(アクティビティ)の管理方法が大きく異なります。
特に「履歴を自身の意思で自由に削除できるか」という点で、両者には明確な違いがありますので覚えておいてくださいね。
目次
1. 個人アカウントの場合:【ユーザーが完全に自由に削除可能】
個人用のGoogleアカウントでGeminiを利用している場合、会話履歴の管理とプライバシーはすべてユーザー本人のコントロール下にあります。
個人アカウントの主な特徴
- 削除の可否 ー 完全に自由に削除可能です。
- 管理権限 ー ユーザー本人にあります。
- 仕組み ー 「Gemini アプリ アクティビティ」画面から、特定の会話や期間を指定して削除操作を行うと、履歴は即座に消去されます。今後の履歴の保存をオフにすることも自由です。
| 削除の自由度 | 高 |
| 優先される意思 | ユーザーの意思が最優先 |
| 履歴の即時性 | 削除操作は即座に有効 |
2. Google Workspaceアカウント(GWS)の場合:【ユーザーによる自由な削除は実質的に不可】
仕事や学校で利用するGoogle WorkspaceアカウントでGeminiを利用している場合、会話履歴は組織の管理ポリシーの対象となります。
GWSアカウントの決定的な制約
- 削除の可否 ー ユーザーの意思では実質的に削除不可です。
- 管理権限 ー Google Workspace管理者にあります。
- 仕組み
ユーザーは削除ボタンを押すことができますが、その操作は管理者が設定した「会話の保持ポリシー」によって上書きされます。
管理者が保持期間(例:3ヶ月、18ヶ月など)を設定している場合、ユーザーが削除しても、その期間が経過するまでは組織のシステム内にデータが保持され続けます。 - 結論 ー 履歴が削除されるのは、管理者が定めた保持期間が過ぎた後、システムによる自動削除が行われたときのみです。ユーザーが自分の意思で履歴を完全に消去することはできません。
| 削除の自由度 | 低(実質不可) |
| 優先される意思 | 管理者の保持ポリシーが優先 |
| 履歴の即時性 | 削除操作は管理ポリシーに制限される |
最終的なまとめ:誰が履歴をコントロールしているか?
| アカウント種別 | 削除操作の有効性 | データ保持の最終的な優先順位 |
|---|---|---|
| 個人アカウント | 即座に有効 | ユーザーの意思 |
| GWSアカウント | 管理ポリシーに制限される | Google Workspace管理者 |
Google WorkspaceでGeminiを利用する際は、すべての会話が組織の管理下にあることを理解しましょう。
ユーザーの意思で自由に消せないことを必ず理解し、機密情報を含む会話の取り扱いに十分注意してください。
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